こんにちは、仲町歯科医院、副院長の義永昌也です。
多くの人が、「フーフーと食事を冷まして与えると、子どもがむし歯になる」「むし歯予防のために、食器・食べ物・箸の共有をやめましょう」という話を聞いたことがあるかもしれません。「赤ちゃんの口腔内にはむし歯菌は居ないが、親の唾液からむし歯菌が定着してしまう」という考えのようです。
このことについて議論や研究がなされてきておりましたが、先日、日本口腔衛生学会から“乳幼児期における親との食器共有について”という発表がありました。
内容をざっくりまとめると
- 食器の共有に気をつけることは、むし歯の予防に効果的ではない
- 日々の親子のスキンシップで既に細菌は感染している
- むし歯を防ぐためには↓
・砂糖の摂取を控える
・親が毎日仕上げ磨きをする
・フッ化物を有効に使う
とのことです。
(ただし、風邪や胃腸炎などに関わるさまざまな菌・ウイルスを感染しない/させないためには、可能な範囲で食器の共有を避けるのが無難かもしれません)
むし歯予防の観点から考えると、フーフーや食器の共有に対して過度に神経質になる必要はありません。
食生活・歯磨き・フッ化物の使い方 これらが効果のある対策であり、低年齢児には食生活が特に重要ですので、そこに力を注ぎましょう。
フッ化物の使い方に関して →過去のブログ参照
食生活:おやつの取り方に関して
“おやつガイド” 参照(旧Twitter @sho_el先生 より引用)
乳幼児期における親との食器共有について →PDFリンク