こんにちは歯科衛生士のYYです。
栗蒸し羊羹の季節になりました。森町のお菓子屋さんは人気で何処も忙しそうです。お店で色んな味が楽しめますね。
先日「なぜ3ヵ月毎のPMTCがおすすめなのか?」質問がありましたのでお話します。
虫歯や歯周病は感染症です。
感染症には急性感染症と慢性感染症があります。
急性感染症とは外来の菌(よそものの菌)がやって来て、感染が起こります。
ペスト、チフス、新型コロナウイルスもその一つです。体内に入ってきた外来感染症は抗生物質などを使って、いずれ追い出すことが可能です。
ところが歯周病は口の常在菌(口の中に住み着いている菌)による慢性感染症のため、果てしなく続く感染性です。
常在菌が悪玉というわけではありません。常に私たちと人生を共にするパートナーです。例えば、腸内細菌叢に善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌)が増えると、体にとっては良い作用をもたらしてくれます。
皮膚の常在菌は、皮膚を守ってくれています。
このように口の中にも良いことをしてくれる常在菌もいるのです。
外来の菌が口へ感染することを防御してくれたり、われわれの体へ貢献してくれています。
その常在菌が歯周病のような悪さをするのは、おそらく私たちの責任で、菌のせいではありません。
例えば頭を洗わなければどうなるでしょうか?
歯磨きをしていると言っても、どうしてもブラッシングの癖などで磨き残しがあり、それはいつも同じ箇所なのです。そこからむし歯や歯周病が始まります。
磨き残された歯垢の中でプラーク細菌達は、お互いとても仲が良く、それぞれの排出物を摂取してお互いの栄養を補い合い、どんどん助け合ってプラークの病原性を高めていくのが平均3ヵ月と言われています。
もちろん個人差はあります。
ちなみに最も病原性が高まるのは歯周ポケットからの出血です。
歯周病菌はタンパク質と血液中の鉄分が大好物ですから、増殖してさらに病原性を高めます。
その中でも悪玉のPg菌が増えると、日和見菌がPg菌に付き従って歯周病菌を悪化させるメカニズムがあるのです。
出血=傷口はウイルスが侵入しやすくなり、歯周病菌はその手助けをするのです。
お口とからだの健康のためにも、定期的な歯科医院での口腔ケアで、歯周病や新型コロナ、全身病から守っていきましょう。